
先日、驚いたことがありました。70代後半の痩せた女性が糖尿病の継続治療のために初めて来院されました。HbA1cは7前後です。何度も「私は口がいやしいから」と言われます。何のことか聞いてみると「口がいやしいから、ついお菓子を食べてしまう。」と。
「お菓子を食べるより、ご飯を食べてください。お腹が減ったら、おむすびをどうぞ。」と言ったら、「お米は、減らすように言われたから。」と、かたくなです。
「どれくらい食べているんですか?」
「できるだけ少なくしています。糖質は糖尿に悪いんでしょ。」
ん?アヤシイ感じが。。。
「お茶碗にどれくらい?」
「少しにしています。」
「だいたい、どれくらいですか?少なすぎるのも、問題ですよ。」
「1日に主人と二人で、1合です。主人には少し多くあげてます。」
「ええ~~~っ?二人で1日1合ですか!少なすぎるでしょ!それならお腹が減ってお菓子食べるのは、当たり前ですよ。」
「タンパク質は、多くしています。」
「タンパク質は、ほどほどにして、とにかくお米を食べてください。」
「でも、タンパク質をたくさんとらないといけないってテレビで言ってました。」
「身体や頭を動かすエネルギーの元は、炭水化物です。タンパク質はある程度あれば十分です。せめてお茶碗に1杯は食べてください。ご飯より、お菓子の方が糖尿病に悪いですよ。」
「ああ、全然反対のことばかりしてました。」
「揚げ物はやめてくださいね。」
「魚のフライならいいですよね。」
「フライはダメです。魚でも、揚げ物です。」
「魚はいいって、聞きました。」
「魚は良いですが、焼くか煮るかして食べてください。」
ごはんを食べないのでお腹が減って、ついお菓子を食べてしまい、そのあとで自己嫌悪という悪い堂々めぐりになっていたかたです。私も以前は、こうでした。
いまはお腹いっぱいご飯を食べるので、我慢しなくてもお菓子は全然欲しくなりません。ときには、食べますけどね。
体重も自然に減りました。ちなみに私の昼食の米飯量は、300gです。夜までお腹が減りません。もちろん朝食(少な目)夕食(200g程度)もご飯です。夕食のおかずは少なめです。
お米バンザイ!
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