私が「ご飯をきちんと食べてください。お米のことですよ。」と言うと「でも糖質って身体に悪いんでしょ?」と不安な顔をされる方がほとんどです。う~~~ん。江戸時代も明治も大正も昭和の初期も、米や雑穀をたくさん食べてたけど、それはそんなにダメなこと??
江戸時代の平均寿命が40歳前後と言われていますが、これには数字のトリックがあるそうです。この時代赤ちゃんの死亡率がとても高く、それが平均寿命を押し下げていて、修正すると60歳くらいとのことです。ちなみに徳川家康は72歳だそうです。米や雑穀が中心で野菜や豆、ときには魚や肉(鳥や獣)を食べていて、成人病、糖尿病の人は少なかったのではないかと思います。私の勝手な推測ですけど。
日本人(アジア人)は、糖尿病になりやすいと言われています。膵臓のインスリンを作る能力が欧米人の半分ほどだからです。動物性脂肪はたくさんのインスリンを必要とするので、バターやチーズを食べる欧米人はたくさん出せるのです。そんな膵臓のちっぽけな日本人は、たくさんのアブラには耐えられない。だから血糖が高くなって糖尿病へと進んでしまいます。ハワイに移住した日系人は、同じ年齢のアメリカ人に比べて2倍以上糖尿病が多いそうです。
ご飯のせいじゃないんです。アブラです。
先日から揚げが大好きな未治療の糖尿病(HbA1cが11)の方に、「から揚げやマヨネーズ、とにかくアブラを減らすことが治療です。ご飯(めし)は食べてください。」と言ったら、3カ月間素直に減らしてくれて体重も4キロ減ったので、糖尿病の薬を1種類出しました。その2ヶ月後、なんとHbA1cが11,3から8,7に下がって、私もびっくりです。
菓子パンとサンドイッチで生活していたようなパン好きの方が、ご飯とおむすびとおかず(揚げ物なし)という食生活に切り替えてもらい、糖尿病の薬も1種類飲んでもらったら、4ヶ月でHbA1cが11,2から6,6になりました。でも油断すると少し上がってきます。
揚げ物、フライや天ぷらは、特別な日のご馳走だったのに、毎日食べるからパンクしただけです。ご飯(めし)を中心に、焼いたり煮たりした魚や肉、たくさんの野菜、みそ汁を普段食べて、特別な日にはご馳走をたらふく食べてメリハリを。
ちなみにアルコールは、私の中ではアブラ扱いです。どうしても飲むのなら、おむすびを一緒にどうぞ。できれば、飲む前に。