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漢方薬?


  漢方薬と聞くと「長くしんみりと飲み続ける」(効いたか、どうかわからない)というイメージを持たれている方が多いと思います。私も以前はそうでした。

 

 漢方薬は、2種類以上の薬草からできています。10種類以上のものもあります。この、組み合わせて使うというところが漢方薬の最大の特徴で、複数の薬草を組み合わせると別の効果が現れるのです。

 たとえば、こむら返り(足がつること)の治療に「芍薬甘草湯」という漢方薬をつかうと、5分くらいで痛みがやわらいできます。これは芍薬と甘草という二種類の薬草を組み合わせたものですそれぞれ単独ではこむら返りに効果はありませんが、組み合わせることで新しい効果が生まれているのです。この芍薬甘草湯は、とにかく筋肉がギューーーっとなった状態をやわらげるものなので、ギーーーっとなっている痛みなら何でも試してみる価値があります。ぎっくり腰でも、生理痛でも、しゃっくりでも、尿路結石でも。ひどい痛みの時は、2包一度に飲むといいように思います。基本、痛い時に飲むもので、寝ている時に足がつるという人は枕元にお水と一緒に置いてもらっています。毎晩という方には、寝る前に1包飲んでもらっています。でも、毎晩つる人は、もう少し別のアプローチが必要ですね。

 甘草は、低カリウム血症を起こす可能性があるので、長く飲んでいる方は血液検査をおすすめします。

 

 中国の一番古い医学書が書かれたのは、今から二千年以上昔のことです。その頃からずっと数種類の薬草を煎じていた(時間をかけて煮出す)ものを、顆粒にしたのは日本です。これでとても気軽に飲めるようになりました。しかも日本では120種類以上の漢方薬が保険適応になっています。

 

味もさまざまで漢方薬のイメージ通りの苦いものから、からいもの、甘いもの、さわやかなものまであります。どんなに苦いものでも、その人に合っていると「飲みやすい」「甘い」と言われるのも漢方薬のおもしろいところです。小さなお子さんも、合っているときちんと飲んでくれます。問題なく飲んでいるうちに、飲みたくないという方もいらっしゃいますが、もう必要ないんですね。不思議でおもしろいものです。